セクステット

『風鈴』

風鈴の音がしていた
窓が開いているみたいだった

セミの声がしていた
ベッドに寝ていた

眼が覚めるずっと前から
日差しは僕らを酷く扱っていた
風鈴みたいな音がして
窓硝子の破片が君の胸に刺さった

君が泣きそうな眼で僕を見る前に
僕は彼らに縛り上げられ
向かう先は、処刑台