精神と時の部屋

f:id:epytoerets:20091002213134j:image:right練習に来て、楽器を組み立てる。

アップ、基礎練、そしてシンフォニーの練習をする。

…のだが、実はその先にもうひとつ、基礎練の壁がある。

頭を使い、身体をできるだけ使わない発音。脱力。

シンフォニーの練習のはずが、何度も基礎練に戻ってゆく。

その作業的な段階が、確実な意味を持つと思う。

殊にベートーヴェン、特に第九に関して。

その壁を削るプロセス。

351教室の、6階の、左側の通路。

ここは、俺にとっての、精神と時の部屋である。

適度に他の団員の音と距離を保ち、モチベーションを絶やさず、
己の「基礎力」にフォーカスする最高の場所である。